お母様から頂いたという品々を沢山持参してご来店のＳ様、当初は"赤サンゴで何かを創ろう"というご希望で、その他は売却するおつもりだった。が、当店の実例集をご覧になっているうちに、コインを使ったイヤリングとヘッドをみつけ、｢私も、同じコインが３枚もあるから、この様にセットにしようかしら？」とおっしゃる。
取りあえず地金の枠から宝石を全部外すことにする。
そして、コインを使ったイヤリングとヘッドのデザイン、それにサンゴとその他の宝石を組み合わせたデザインを見積りも付けて、ご提案させていただくことにする。
1週間ほどの間にデザイン画を作製し、職人と加工方法と加工代を検討の上、Ｓ様にお電話差し上げた。
おしゃれでいつも明るいＳ様は、思った通り、コインヘッドは大き目の方を選び、赤サンゴの、定番でない面白いデザインも気に入って下さる。
このご本人に似合う楽しそうなヘッドは、私も初めて描いたもので、職人も創るのが初めての類のもので、実物はどの様になるのか？楽しみであった。
外した小粒ダイヤもひとつ残らず目立つ様、コインヘッドもサンゴヘッドも艶消しのの仕上げにし、喜平のチェーンも売らずに新品仕上げをして、二つのヘッドに使えるようにした。
「この様に素敵になるなんて、思いもよらなかったわ！母親のもの、またもってきます！」と優しい言葉を残していってくださった。
こちらこそ有難うございました。
税込み制作代￥223,968 ― 売却分￥115,317 ＝ ご請求額￥126,568
当店で以前リフォームをなさったことのあるS様が、お友達を連れてご来店。
この方は3本の指輪を持参なさり、S様と親子のように仲良しだった。
1個目は、動く様になっているプラチナの幅広の指輪で、動く部分が千切れ、手の平の側も薄くなり手に危険な状態になっていた。
2本目のボルダーオパールの指輪も、毎日嵌めっぱなしとかで、オパールも傷だらけで1つはヒビが入っており、やはり手のひらの部分が簿くなっていた。
3本目の、ブルーダイヤが中央に4個、左石に白いダイヤが3個ずつ留まってる指輪は、「爪が引っかかるのが心配で、嵌めていなかった」という。
「まずは使わなかったブルーダイヤと白いダイヤで、普段嵌めっぱなしにできるリングをリフォームなさったらいかがでしょう?」と簡単にデザイン画を描き、似た様な見本をお見せする。
"手に嵌めやすくて、宝石がぷつからない"というデザインは、二人を納得させ、3個のリング枠を売却し、加工することになった。
その後、オパールはS様が頂いて、ご自分の持っているものと一緒にヘッドを創ることになった。
宝石研磨師にみせたら研磨不能と言われ、周囲もボロボロと崩れ落ちていたオパールだったが、油に3日聞漬けておいたら、色が鮮やかになり周囲を地金でカバーし、生き返った！！
小さな男の子を連れて入ってきた体格の良い男性、「妻とお揃いのヘッドを創りたいのですが･･･｣とおっしゃる。
｢そしてイニシャルを････｣、と描きたい素振りをなさったのでスケッチブックを広げると、｢大きさはこのくらいかなー」と言いながら、10ミリの円の中に大文字のＤとＫを、縦の直線を重ねて描いた。
{長い間思い続けてこられたんだなー｝と私は思った。
その日は、チェーンも含めてシルバーとプラチナの見積もりを出して欲しいという依頼を受け、小美玉市のＴ様というだけで電話番号をお聞きするのを忘れてしまった。
次の週の日・月曜日は孫の通う小学校が創記念日なので､｢一緒にディズニーランドに行こう｣、との息子家族との約束を３日前に思い出し、あわててホームページ上に臨時休業の御知らせをした。
しかし小美玉市のＴ様は来店下さるだろうか？{往復3時間を無駄にさせたら申し訳ないなー！｝と思い、B4の紙にお詫びの文面と携帯番号を記し、ガラス戸から見えるよう､[CLOSE]のカード下にぶら下げた。
数日たって茶目っ気なメールが入った。 ｢日曜日行きました。不在だったのはショックでした。ネックレス安くしてもらえれば、ショックは少し軽くなるかと････｣どうやら、４人家族お揃いで来たらしかった。私も熱意にお答えし、ご主人のスケッチを４５度回転して立体的にし、プラチナで創ることになる。 ４人に出会えて良かった！！
「娘の結婚式が決まったので、せっかくお父さんから頂いた指輪があるのだから、式に出る時に嵌めようと思って！！」と、リフォームの相談にご来店のＮ様。
明るく率直にお話下さるので､こちらも親戚か姉妹のような感覚にさせられながら、お相手させて頂く。
当店の見本をみて頂いて後に、"お好きなもの"として選ばれたものは､｢成る程､これはお似合いだわー」と思えるものなのだが、同世代の方々には選ばれないかも･･！とも思えた。
Ｎ様の感性は、世間の常識に洗脳されていなくて瑞々しく､若わかしいものを好まれた｡選んで頂いたリングをなさると、穏やかで明るい、お持ちの個性が際立つ様にみえた。
しかし、｢私は可愛いのが好きなのよ!!」とおっしゃりつつ、｢又考えて来ます！」と決めずにお帰りになった。
1週間後にまたご来店頂くと、今度は前回には嵌めてみなかった同世代の方々が選びそうなものを次々と嵌めてみる。
それはそれでお似合いではあった。"好みにこだわらず一般的なものの方が良いとお考えが変わったのかしら？"と推察してお相手していたのだが･･･
突然｢やっぱり、これがいい!!」とおっしゃって、最初に選んだものー個性が際立つものーを手にとられた。
"御自分を良く知ってる方なんだなー"と私は嬉しくなり、言った。
｢70歳･80歳になっても良くお似合いで、可愛いおばあさんになると思いますよ」と。
8月の初めに、東京から｢結婚指輪を見に行きたいので予約お願いします。｣という、男性の今までに無い丁寧なお電話を、嬉しくも恐縮した面持ちで受け取った。
わざわざ電車代と時間をかけてこんな田舎の小さな店に来てくれるなんて、ホームページの力だけでは有りえない!!。"結城に御親戚でもあるのかしら？"等と思ってもみた。
当日､"電話があったら駅までお迎えに行こう"と思っていたのだが、突然お二人は徒歩で店に入ってきた。｢東京から来たＩです。｣と言う彼らに、私は目をパチクリさせて"歩いていらしたんですか！」と申し訳ない思いでいうと、｢駅で自転車を借りて来ました。帰りに観光していきます。」という。
店の前に駐車したのでは、車の駐車の邪魔になるのでは？と考えて下さったのか、私の目には自転車が目に入らない、西側の方を指して言った。
彼らは、「池袋の図書館で｢素晴らしき特殊特許の世界｣という本を読み、丁度結婚指輪を探していたので、ここの店で創ろうと思ってきました。｣という。
昨年稲森謙太郎先生があの本に､「貴女が取った特許は実に面白い!!｣と書いて下さった事は"神様が下さった賞状"で、この方たちは"その副賞"だったのかもしれない。
見本は出来ていたが未製造のものを選んで下さり、"世界で一つ"と喜んで頂いた。
｢姪の結婚式の時に､せっかく持っているのだから指輪をやっていこうと思って････」とご来店。ご主人から頂いた立派な婚約指輪の立爪他、御自分で買ったダイヤ付きのリング、ガーネットのヘッド等、程好いリフォームの分量をお持ちだった。
まずは、結婚式に使用するデザインを決めるのに､見本を色々嵌めて頂く｡そこで,当店で指輪をリフォームに来た人々が一様に驚いて,「勉強になりました!!」と冗談を言って笑っていただける、薬指の特徴を申し上げた。
Ｓ様の付け根はかなり下がっていて、真直ぐなリングと小指側が下がっているリングを嵌め比べてみると、一目瞭然、薬指の長さが違って見えて、やはり驚嘆の声であった。。
選んでいただいたのは、当店オリジナルのヒット商品である。その他のダイヤとガーネットは、｢指輪とお揃いのヘッドになさったら･･？｣とお勧めしてみたが、手が美しく見えることに感激したせいでしょうか･･･？、｢普段使いのリングを創りたい････」というご意向だった。簡単にスケッチをしてみると､「それがいい!!」ということで、指輪を２個創ることになった。
千葉県野田市から、お母上とご子息が突然のご来店。ホームページを見て,｢この店なら作れるだろうと思って来ました･･･」とおっしゃられ、今までに経験のない依頼を、緊張と嬉しいやる気でお受けした。
ご子息の当初のご要望では、「父親の骨を入れて胸にさげられるペンダントヘッドを、純金で創りたい････」ということでしたが、それを胸に下げるお母上のお召し物が、その日たまたまグレーで良く似合っており、髪もグレーの自然色が素敵なので、「プラチナの方が、お母様にはお似合いではないかと思えますが････」と申し上げると、｢実は私もプラチナの方が好きなの････」というご本人のお言葉で、プラチナになった。
そして、当店にある、幾つか大きさの目安になるペンダントをなさって頂いて、縦・横・厚みのおおよその形を書き出す。すると「私は、骨壺を籠に入れて涼しそうに見えたらいいなーと思うの!!」お母様がデザインの要望をお話下さった。
「成程！！それはいいですね･･･！」と私は答えて、｢取りあえずシルバーで見本を作ってみます！」と言った。もっともっと難しく考えていたのだが、大いに助かった。が、実は"骨壺の蓋をどの様にするか？"が課題だった。いきなりプラチナで加工を始めるには、材料費だけで数十万かかるのでリスクが高すぎる。デザイン画を描いて職人と知恵を出し合い、2ヶ月後に見本が出来る。
蓋もうまくいき、チェーンを通せば籠から骨壺が落ちない見本をお二人に見て頂き、チェーンも手作りのデザインを創る事になって、より手を加えたものをプラチナで加工。いつもながら、ご縁に感謝！感謝！貴重な仕事を頂いた事を有難く思っている。
足利市にお住まいのＫ様、二人の小さなお子様を伴い、結城の実母様が補助役として同伴というパターンで、ご来店。結婚前にご両親様から買って頂いたもの、自分で買ったもの、周囲からの頂き物など､｢全部もってきました･･･」という。
まずは、本物(貴金属で売却可能）とアクセサリーの類（真鍮製品で売却不可）に分類、貴金属を地金の種類別に重さをはかり、東京の地金会社からメールで毎日送付の相場で計算。売却は高値になることがわかった。
しかし、お子様も疲れ薄暗くなってきたしで、｢Ｋ様にお似合いそうな指輪とヘッドのデザインを考え,見積もりも出しておきますので、次回にご相談しましょう！｣ということに。
Ｋ様は来店当初から、「ホームページの実例をみるとどれも皆、しっかりできていて私の好みです。」とおっしゃったので、安心して引き受けさせて頂く。
2週間後、同じパターンでご来店。指輪とヘッドのデザイン画を提示、お陰様で両方気に入ってくださったのだが、とりあえず指輪を創ってみると、見積りより安く、売却値段以内で出来上がった。
そして１ヶ月後、実母様の手持ちのものを頂き、ヘッドも創らせて頂いた。
このところ、車の事故に度々遭遇したので、義母様から頂いたダイヤを思い出しリフォームしようとご来店。
前々からワッセを御覧くださっていたらしい。
御主人様から頂いた自分のダイヤも使っていないらしく、立て爪のダイヤを２本お持ち頂いた。その他にもパールのついたものや、チェーン、存在感が無くなった細いリングなど、使えないでしまってあったものが多々あった。
まずは、２本の立爪に留まっている立派なダイヤ２個をひとつのリングにして、普段に使うお守りの様なリングを創りたいという”想い”を確認する。そしてパールのリングもつくることに・・・。
店内の見本を色々嵌めていただき、お人柄の中に溶け込むデザインを探していくと、以外にも、女性らしいふっくらと可愛い方なのに、曲線が似合わない。直線で、すっきりしたものの方がお似合いなことがわかってきた。
日頃忙しく自営の事務職に携わっていらっしゃることが、お話の中で明らかになり納得する。｢小指側付け根が下がっていらっしゃるから、重力的には大きい方を小指側へ下げて配置し、中指側へお義母様のを･･･、そして、石枠はほぼ正方形にしてひし形状に並べたら････」と絵を描いて見て頂く。
「この形、いかがでしょうか？お嫌いではないでしょうか？」念を入れて聞いてみる。嫌いなものは波動が合わないから使われなくなる。取りに入らした時「ああ、これなら普段に使えます!!」とおっしゃるのを聞いて、”ほっ”とした。「お義母様、よろしくお願いします！」と私も祈っている。
